オーバードーズとは。薬を大量に飲む前に読んでほしいこと

オーバードーズとは決められた量を超えて

薬を大量に飲むことです。

「超える」というオーバーと、

「薬の量」を表すドーズを

組み合わせた言葉です。

薬には薬効と副作用があります。

よく「副作用がない」と謳う漢方薬が

ありますが、医薬の世界では一般的に

「副作用のない薬は薬効もない」

と言われます。

そのため、新しい薬を世に出すときには

その薬の毒性を詳しく調べます。

薬の効き始める量と毒性が出始める量の間が

大きいほど良い薬と言われます。

この効き始める量と毒性の出始める量から

飲む量、いわゆる用量が決まってきます。

「用法用量を守ってお使いください」と

コマーシャルでもやっていますね。

決められた量を超えて薬を飲むということは、

薬を毒に変えるということです。

今回は、オーバードーズの危険性について

お話します。

オーバードーズの症状とは。こんな症状が出たらマジでやばい

それでは、オーバードーズをすると

どのような症状が起きるのでしょうか?

薬の種類と量にもよりますが、

多くは意識がはっきりしなくなり、

頭痛や吐き気、寒気や体の震え、

記憶障害や意識の消失が起こります。

最悪の場合死に至る危険性もあります。

オーバードーズにより重篤な症状が現れるのは、

ヘロイン、モルヒネなどの鎮痛剤、

ベンゾジアゼピン系の抗精神薬や睡眠薬などです。

アルコールの大量摂取をオーバードーズに

加えている人もいます。

「酒は百薬の長」などと言って

飲んでいる人もいるので、酒の飲みすぎ

オーバードーズと言ってよいのでしょう。

これらの典型的な薬以外にも、一般的な風邪薬でも

大量に飲むと同様の症状が起きます。

オーバードーズは精神の不安定が原因で

始めてしまうケースが多いようです。

不安を取り除くために薬を

多めに飲んでしまう、効かないと不安に感じ、

さらに量を増やしてしまう。

この繰り返しになります。

こうなると覚せい剤と同じです。

やめようと思ってもなかなかやめられません。

薬は体に良いという考えが頭の隅にあるので、

覚せい剤よりたちが悪いかもしれません。

前に書いたような身体的な症状が出る前でも、

薬が効かないと感じ決められた量よりも

多く飲みたくなったら、それはすでに

危険な症状です。

私の知り合いにも

「風邪薬なんて倍くらい飲まないと効かないよ」

と言っている人がいます。

確かに薬の効く量は体重に依存しますので、

平均よりかなり大きな人は決められた量では

効きが悪いかもしれませんが、

飲みすぎにも限度があります。

超怖い。オーバードーズの後遺症が悲惨すぎ

オーバードーズの影響は、前に書いたような

急性で起こる症状のほかに、慢性的に

残る症状があります。

後遺症と言われるものです。

急性の場合は運が良ければ

時間が経って体から薬が抜ければ回復します。

回復しない場合、最悪そのまま

死に至ることもあります。

死に至る事態から免れて一命をとりとめたとしても

重篤な後遺症が残ります。

後遺症の例としては腎機能、肝機能の低下、

不妊などがあります。

腎機能障害、肝機能障害は放置すると

体内の老廃物や毒物を分解する能力や、

体外に排泄する能力がなくなり、

非常に危険です。

多くの場合、これらの症状は慢性化します。

また、不妊は女性にとって重要な問題です。

これらの症状ももちろん重篤ですが、

もっと恐ろしいのは遅発性ジスキネジアです。

これは向精神薬を大量に飲んだり、

習慣的に飲んだりすることで起こります。

症状としては、自分の意志とは関係なく

口や手足が動いてしまうというもので、

その症状のうち顔面に現れるものとしては、

顔を歪める、舌を突き出す、舌鼓を打つ、

唇をすぼませる、眼の瞬きが早いなどです。

顔以外の部分では、手足、指、胴体が

自分の意志と関係なく早く動いてしまいます。

つまり、自分の意志で止まっていることが

出来なくなるのです。

まとめ

このように、オーバードーズは

一時の気の迷いでやってしまうには

危険度が高く、残りの人生で支払わなくては

ならない代償も大きすぎます。

気楽にオーバードーズなどと考えず、

覚せい剤に手を出しているのと

同じなのだという認識を持ってください。

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