子どもが歯みがきしない!3歳の子どもに上手に歯みがきさせるコツとは

歯みがきは、歯磨き。

仕上げみがきは、仕上げ磨きと書きます。

漢字だと、すごくピカピカに、

完璧に磨き上げなくてはならない感じがしますね。

でも本当は、ゴシゴシと「磨く」のではなく、

優しくなでるように、何度もみがくのが正しいやり方です。

そんな意味を込めて、この記事では「歯みがき」と表記しますね。

さて、「歯みがきしなさい!」「いやー」「虫歯になるよ!」「うえーん」…

小さな子どもがいるご家庭では、

お母さんが一度はぶつかる問題ですよね。

歯みがきを嫌がるのは、だいたいなんでも嫌がるイヤイヤ期から始まります。

そして、イヤイヤ期を卒業するとともに、

歯みがきもすんなりやってくれるようになっていきます。

しかしなにか理由があって、

3歳以上になっても歯みがきが嫌、という子もたくさんいます。

中には、赤ちゃんの頃、初めて歯ブラシを口に入れた日からずっと嫌、

なんてこともあるかもしれませんね。

親としては、もちろん子どもの歯を守りたい、

虫歯にならないように、と思って言っているのに、

なぜ子どもはこんなに歯みがきを嫌がるのでしょうか。

そこで今回は、子どもが歯みがきを嫌がる要因として考えられる主な理由6個と、

楽しくすんなり歯みがきできる日に「一歩」近づく対策をご紹介します!

どうして?子どもがこんなに歯みがきを嫌がる理由とは?

 

子どもが歯みがきを嫌がる代表的な理由は6つ。

1.痛い

2.怖い

3.気持ち悪い

4.歯みがきをする意味がわからない

5.面倒くさい

6.眠いなど

です。それぞれ細かく解説していきましょう。

1.痛い

これは、実は子どもが歯みがきを嫌がる1番多い理由です。

特に、仕上げみがきを嫌がるお子さんの理由では断トツのトップになります。

上唇をめくったところの真ん中にある、

歯茎と唇をつないでいる「小帯」に、歯ブラシが触れてしまうと、

子どもは痛みを感じます。

前歯をみがくときなど、気をつけてあげてください。

また、意外と痛いのが、歯ブラシを持つ手と反対の、口などを押えている手

口の中をよく見ようと、つい力が入りすぎてしまうことも。

あまりにも拒否され、つい強引に!なんてこともあるでしょう。

その手にこもった力は、こちらの想像以上かもしれません。

2.怖い

なにが怖いかと言うと、そう、お母さんです。

毎回毎回、歯みがきを拒否されては、

お母さんだってイライラしてしまいますよね。

つい怒ってしまったり、声を荒げてしまったり、ということもあると思います。

また、歯みがきを嫌がる我が子、でも歯みがきは大事だし。

かわいい我が子のために、羽交い締め!

…こうなっているとき、だいたいのお母さんのお顔は必死な「鬼の形相」です。

でも、行動は羽交い締めなのに、顔がニコニコ笑っていたら、それはそれで怖いかも。

歯みがきを嫌がる→お母さんが怒る、無理強いする→

歯みがきのときのお母さん怖い→歯みがき嫌い→最初に戻る

こんなスパイラルに陥ってしまっているのです。

3.気持ち悪い

硬くて食べ物ではないものが口に入ってくることは、

そもそも子どもにとっては慣れないものですし、

拒否感を覚えるものと言われています。

また、歯や歯茎にブラシが触れる感覚が気持ち悪い、と感じる子どももいます。

食べ物を噛んで、飲み込むのとは違い、ずっと口の中にあることになりますし、

そりゃ歯みがきも嫌がるってものですね。

また、口の中に唾液が溜まるのが気持ち悪く感じることもあります。

4.歯みがきをする意味がわからない

痛い、怖い、気持ち悪い、

それなのに、なぜ毎日歯みがきをしなければならないのか?

何のために歯みがきをするのかがそもそもわかっていないから、

やりたくないという場合もあるようです。

5.面倒くさい

これは、正直大人も「その気持ち、ちょっとわかる…」

という人もいるのではないでしょうか。

また、ご自身もそうだった記憶があるという方もいるかもしれません。

小学生以上ともなってしまえば、

「今日はこのくらいでいいや!」と適当にしたり、

「今日は歯みがきやらなくていいや!」なんて

勝手に歯みがきお休みデーにしたり、そんな工夫(?)もできますが、

3歳児ではそうはいきません。

だいたい、お母さんや家族が見守っているからです。

だったら正面から「やりたくなーい!」と意思表示するしかありませんね。

6.眠い、遊びたいなど

1日遊んで、お風呂に入って、ご飯を食べて…。

子どもの気持ちとしては「あーあとは寝るだけ。もう眠いなー」

そんなときに、毎日恒例の「歯みがきコール」。

子どもがどんな気持ちになるかは、もうわかりますね。

また、楽しく遊んでいるときや

テレビを見ているときなどに「歯みがきコール」が続くと、

子どもの中で「歯みがきは楽しいことを中断されるもの、嫌なもの」と

いうイメージになってしまうことがあります。

これで安心!子どもの歯磨きの上手なやり方とは

 

代表的な「子どもが歯みがきを嫌がる理由」を挙げましたが、

あなたのお子さんがどの理由なのか、いくつ当てはまるのか、

ここに挙げたもの以外の理由があるのかは、お子さんにしかわかりません。

また、3歳では、なかなか理由をうまく説明できない、ということもあると思います。

しかし、どんな理由があっても「じゃぁ歯みがきしなくていいよ」とは言ってあげられませんね。

実際には歯みがきしなくていいなんて思っていないのに

「もう!やらなくていい!」と言ったり、

「虫歯になったら、歯医者さんに行って痛いことして治さなきゃいけないんだよー」と、

おどかすように言ってしまったりするのはNGです。

やけになって、できないこと(歯みがきしない)を言ってしまうと、

「やらなくていいって言ったじゃん!」となります。

また、歯医者さんは、虫歯の治療以外にも検診などで行くこともあります。

ただでさえ消毒のにおいや、

先生の白衣・マスク・ゴーグルなどの理由でネガティブなイメージを持ちやすいところ。

そこにさらに怖い・痛いイメージを植え付けてしまうと、後々大変です。

それでは、お母さんが疲れて、やけになってしまう前に、

歯みがきタイムを楽しくするために、どんな工夫ができるでしょうか♪

〇お母さんや家族が、正しい子どもの仕上げみがきの仕方をおさらいしましょう。

仕上げみがきをするときは、

歯ブラシの上の方を持ち、鉛筆の持ち方で行います。

こうすると、力が入りすぎなくて、優しくみがけます。

反対の手も、力が入りすぎないように注意してくださいね。

〇やわらかな表情、穏やかな言葉遣いを心がけましょう。

歯みがきをさせようと必死になったり、

短時間で終わらせてあげようと無理やり押さえつけて力が入りすぎてしまったり…。

たとえ子どもを思っての行動でも、

それでは、もともと嫌な歯みがきがますます嫌なものになってしまいます。

意識して笑顔で、優しく声をかけましょう。

そんなことでは、うちの子は歯みがきさせられない!と思うかもしれません。

そんなときは以下の方法はいかがでしょうか。

・「お母さんも一緒に歯みがきしよう♪」と並んで洗面所に立って歯みがきする。

また最初はリビングなど、子どもがリラックスできるところでやるというのもいいと思います。

※歯ブラシで喉を突いてしまう事故などが起きないよう、

歩きながら歯みがきしないなど、安全に気をつけましょう。

・仕上げみがきをお互いにやる。

筆者の2歳の長男は、ある日仕上げみがきを突然嫌がるようになりました。

まだ2歳になったばかりの頃で、

本格的なイヤイヤ期はまだもう少し先だろうけれど、

どうして嫌なのか理由はまだ話せません。

そこで「お母さんの、仕上げしてー」と言ってみたところ、

とてもうれしそうにやってくれました。

実際にやってもらうのは、かなり勇気がいります。喉を突かれそうだし、怖い!

でも、子どももこんな気持ちなのかな…と感じることができました。そりゃ嫌だよね。

そんなこんなで、息子による仕上げが終わって、

「今度はお母さんの番ね」と言うと、すんなりやらせてくれる…日もありました。

歯みがきに限ったことではないですが、

「今日できたから、明日からもできる」というものではありませんね。

そのときの気分やタイミングによって、

できたり、できなかったりを繰り返しながら、

少しずつ少しずつスムーズになっていくものです。

焦らず、気長にやっていきましょう。

・「お母さんとどっちが上手にみがけるかな~?」(先にお母さんが歯みがきするのを見せて)「お母さんの歯は、ぴっかぴかになった!気持ちいいな~♪」など、小さな競争心をあおってみる。

ゲーム感覚で歯みがきに誘うと、楽しめる子もいるかもしれません。

〇グッズを工夫する

歯ブラシは年齢や歯の本数によって、適した形や大きさがあります。

また、やわらかめのものがいいのか、ふつうのものがいいのかも、

お子さんによって好みがあるかもしれません。

かわいい、格好いいキャラクターのものもたくさん売られています。

何本か用意しておき、お子さんにどれを使うか、選ばせてあげるのもいい方法です。

お気に入りの歯ブラシが見つかれば、

歯みがきが好きになる第一歩になるかもしれませんよ♪

また、歯みがき粉やフッ素ジェルも、いろいろな味やフレーバーが売られています。

お子さんの好きな味が見つかるといいですね。

〇なぜ歯みがきをするのか、改めて伝える

「そういえば、改めて話したことって、なかったかも…」

そんなお母さんもいるのではないでしょうか。

まだ話してもわからない年齢だったから、ということもあるでしょうし、

.大人にとっては当たり前すぎて、伝えてなかったということもあります。

3歳ともなれば、こちらの話もだいぶ理解するようになりますから、

歯みがきをなぜするのか、改めて話してみるのもいいかもしれません。

また、本屋さんやレンタルショップに行くと、

歯みがき関連の絵本やDVDなどもたくさんあります。

子どもなりに歯みがきの必要性を感じ、

楽しく歯みがきできるきっかけになるものが、きっと見つかります。

また、お気に入りのぬいぐるみや、お人形の歯みがきをお子さんがしてあげられるよう、

おもちゃの歯ブラシを用意するのもいい方法です。

遊び用の本物の歯ブラシでもいいです。

お揃いならお子さんも喜ぶかもしれませんね!

その場合、お子さんにもわかるようにテープやシールなど印をつけるとよいでしょう。

「夜、寝る前に、(お子さんがお人形などに)歯みがきしてあげよう」と声をかけ、

しばらく見守り、子どもが終わりにしたら

「終わったね。ぴかぴかになって、気持ちよさそうだね。

今度は〇〇ちゃんの番ね」と誘ってみましょう。

一見、時間がかかるように思えるかもしれませんが、

結果的に、嫌がる我が子を追いかけて、連れてきて、無理やりやって…という時間と、

そんなに変わらないかもしれません。

また、実際に時間がかかったとしても、これでうまくいけば、

お母さんの気持ちの負担はとても少なくなりますよ。

〇子どもに決めさせる

「このテレビ番組が終わったら歯みがきする」

「絵本を1冊読み終わったら歯みがきする」

「プラレールが一周したら、歯みがきする」…タイミングはなんでもよいのです。

数字が読める子は、長い針が5までいったら、などもできます。

ポイントは、子どもが歯磨きするタイミングを「自分で決めた」と思えること

「やらされてる感」に抵抗を感じている子に、特に有効です。

はみがきのタイミングの他にも、

どこで歯みがきするか、誰に仕上げみがきをしてもらうか、など

子どもが選べるポイントはあります。

すべてを一度に聞いて決めさせるのではなく、1日ひとつずつ聞いてみましょう

答えなければ、質問をかえてみるのもOKです。

〇できたら褒める!(重要)

大人が「今日も何とか歯みがきできた…」という気持ちになり、

意外と忘れがちなことですが、できたら褒めてあげましょう。

「できたら」とは、「歯みがきの全行程が、自分から進んでできたら」ということではありません。

いつも通り、格闘の末の歯みがきだったとしても、

歯ブラシを置いたらすぐにお子さんを抱っこして!

すかさず「歯みがきできたね。ぴかぴかになって気持ちいいね。

虫歯バイキン、バイバイできたね」とたくさん褒め、

歯みがきの気持ちよさを伝えましょう。

「たかいたかい」をしてあげてもいいでしょう。

とにかく、子どもの喜ぶスキンシップをしましょう。

お母さんや家族の方のぬくもりと優しい言葉は、

お子さんにとって、ちゃんと「ご褒美」になります。

また、いつも抱っこで洗面所に連れてきているなら

「お気に入りのぬいぐるみが待っているよ」と誘ったり、

「手をつないで行こう」と一緒に行ったりして、

自分で歩いて洗面所まで行けたら、もうそこから褒めポイント!

「そんなことで褒めなきゃいけないの?」と思う

お母さんや家族の方もいるかもしれませんが、

子どもからしたら「嫌だけど、頑張って来たぞ!」という心境です。

「なにができたか」という大人の尺度ではなく、

「子どもが、子どもなりに頑張ったこと」を褒めることが大切です。

「子どもが頑張ったことを褒めること」と

「子どもに媚びること、ご機嫌をとること」は違います。

頑張ってもいないことを、なんでもかんでも褒められたり、

オーバーに褒められすぎたりすることは、子どもは望んでいませんし、喜びません。

それどころか「なんでも褒められないと不安」な子どもに育ってしまうこともあります。

あくまでも、子どもが「自分で頑張った(と、思っている)こと」を、褒めるのがポイントです。

まとめ

いかがでしたか?子どもが歯みがきを嫌がる理由と対策についてご紹介しました。

いろいろ言っても、お子さんによって理由は様々、有効な対策もそれぞれです。

また、その日のコンディションや機嫌、体調などによっても変わってきますよね。

昨日はできたことが今日はできない、一進一退でお母さんが疲れてしまうこともあるでしょう。

だからと言って、諦めるわけにはいかない「歯みがき問題」。

小さいうちに、虫歯をしっかり予防できれば、

その後の虫歯リスクが下がると言われていますし、

歯みがきを好きにさせてあげられたら、その後も良い習慣が続く可能性が高まります。

ぜひ、歯みがきタイムを「楽しいスキンシップの時間」と捉えてください。

すぐにそう捉えることが難しければ、お子さんに「歯みがきコール」をする前に、

そう自分で自分に言い聞かせて、思い込むことから始めてみましょう。

お母さんが疲れてしまって、お母さんが歯みがきを嫌になってしまっている場合は、

お父さんや、他の家族に頼めるときに、かわってもらってもいいのです。

ちゃんとみがけているか、心配ですか?

今日1日ちょっとくらい、みがけていないところがあっても、

全体的にみがきが甘くても、すぐに虫歯になるということはありません。

むしろ「人にはそれぞれ癖があるものなので、

お母さんだけが仕上げみがきをしていると、いつもみがき足りないところがある、

ということになる。

平日はお母さん、休日はお父さん、

ときどきおじいちゃん・おばあちゃん、など

2人以上の大人に仕上げをしてもらう習慣があった方がよい」という

歯医者さんもいるくらいです。

歯みがきは大切ですし、やらなければならないことですが、

お母さんだけが焦って、神経質になりすぎる必要はありません。

どうぞ肩の力を抜いてください。

そして、1日もはやく、お母さんや家族の方とお子さんにとって、

リラックスした楽しい歯みがきタイムをすごせるようになりますように♪

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